こんにちは!
皆さんは「Obsidian」(オブシディアン:黒曜石という意味)というアプリを聞いたことがありますか?なんだか難しそうな名前ですが、実はとっても便利なメモ帳アプリなんです。
メモアプリやタスク管理ツールはたくさんありますが、Obsidian は最近特に注目を集めているツールなんですよね。
「メモ帳なんて標準のでいいじゃん」と思うかもしれません。
確かにメモを書くだけなら何でもいいんですよね。
でも、Obsidian はただのメモ帳じゃなくて、あなたの「第二の脳」になれるツールなんです。
Obsidian って何がすごいの?
Obsidian は「ノート同士をつなげる」ことが得意なメモ帳です。
普通のメモ帳だと、書いたメモは書いただけで終わりですよね。
でも Obsidian では、メモとメモをリンクで繋げたり、タグをつけたりして、あとから「あのメモどこだっけ?」と迷子になることがグッと減ります。
これをものすごくざっくり言うと、「頭の中の整理をコンピュータ上でやってくれる」感じです。
「でも難しそう…」と思った方、安心してください。
今日は最短ルートで Obsidian を始める方法を紹介します。
高校生くらいの IT スキルがあれば十分です!
最短ルートで Obsidian マスターになろう
みなさんが「Obsidian を使いこなしている自分」をイメージするのは難しいかもしれません。
でも大丈夫。
まずは小さく始めて、少しずつ広げていくのがコツです。
「まずは何から始めればいいの?」という悩みはよく聞きます。
実は、Obsidian の始め方にはいくつもの道があって、それが初心者を混乱させるんですよね。
というわけで、今日は「毎日のメモ → タスク管理 → ダッシュボード → バックアップ」という流れで、最短ルートをご紹介します。
0️⃣ まずはインストールから
Obsidian のインストールはとても簡単です。
- 公式サイトから Obsidian をダウンロードしてご自分のPCにインストール、起動します
- 「Create new vault」をクリックして、好きな場所に保存フォルダを作ります
- 「MyVault」などの名前をつけて作成します
- 初回に「Open help vault?」と聞かれたら、Cancel で大丈夫です
「Vault」というのは、Obsidian では「ノートの保管庫」という意味です。
つまり、あなたのメモやファイルを入れておく場所のことですね。
1️⃣ コア機能を 30 分でつかむ
Obsidian の基本操作はシンプルです。
以下の 4 つだけ覚えておけば、とりあえず始められます:
- 新規ノート作成:Ctrl+N(Mac なら cmd+N)
- 内部リンク:[[ノート名]] とカギ括弧を二重に入力すると他のノートへのリンクを作れます
- タグ付け:#タグ名 と入力するとタグをつけられます
- 検索:Ctrl+Shift+F(Mac なら cmd+shift+F)で検索パネルが開きます
ここでひとつアドバイス。
初心者のうちは、フォルダをたくさん作らないほうがいいです。
「フォルダ分けが整理」だと思いがちですが、Obsidian では「リンク」と「タグ」でつながりを作るほうが便利なんです。
フォルダって、一つのファイルは一つの場所にしか入れられませんよね。
でも Obsidian なら、一つのノートを複数の「つながり」で見つけられるんです。
これはすごく便利なことなんですよ。
2️⃣ Daily Note 体制を作る(これ超重要!)
「どうせなら Obsidian で日記も書きたい!」と思いますよね。
それが Daily Note です。
実は、Obsidian を長続きさせるコツは「毎日開く理由を作ること」なんです。
Daily Note をセットアップすれば、カレンダーから今日の日付をクリックするだけで、日付入りの新しいノートが作れます。
これが習慣化の第一歩です。
設定方法は少し複雑ですが、一度やれば終わりなので頑張りましょう:
2-A. まずは Core 機能を有効化
- 設定(Settings)→ Core plugins から「Daily notes」を ON にします
- Options ボタンを押して:
- Default location は「Daily/」と入力します(自動でフォルダが作られます)
- Date format は「YYYY-MM-DD」と入力します
- Template file location は、いったん空で OK です
2-B. Calendar + Periodic Notes プラグインを導入
「プラグイン」とは、Obsidian の機能を拡張してくれる追加部品みたいなものです。
- 設定 → Community plugins で「Safe mode = OFF」にして、Browse をクリック
- 「Calendar」を検索 → Install → Enable の順にクリック
- 「Periodic Notes」も同様に検索して有効化
- 設定 → Periodic Notes で:
- Daily タブを開き、Template に後で作るテンプレートを指定
- Weekly タブも開いて、Weekly/フォルダとテンプレートを設定
- サイドバーに現れた📅アイコンをクリック → 今日の日付(例えば、2025年5月14日)を押すと「2025-05-14.md」というようなファイルが作られます
2-C. テンプレートを用意
テンプレートとは、新しいノートを作るときの「ひな形」です。
これを作っておくと、毎回同じ形式でノートを始められます。
まず「Templates」というフォルダを作って、その中に「daily.md」というファイルを新規作成し、以下の内容をコピペします:
---
type: daily
tags: [daily]
---
# {{date:YYYY-MM-DD}} 🚀
## ✅ 今日やること
- [ ]
## 📝 メモ
「{{date:YYYY-MM-DD}}」の部分は、あとで日付に自動的に置き換わります。ただ、これを本格的に動かすには、あとで説明する「Templater」というプラグインが必要です。とりあえずこのままでも使えます。
3️⃣ Tasks でタスク管理
「せっかくなら、やることリストも Obsidian で管理したい!」ですよね。
それなら「Tasks」プラグインがぴったりです。
Tasks は「やることリスト」を簡単に作れるプラグインです。
チェックボックスが付いたリストを書くだけで、あとからまとめて見ることができます。
- Browse で「Tasks」を検索 → インストール&有効化
- ノートにタスクを書く方法:
- [ ] 見積書送付 📅 2025-05-13 🔁 every week
- タスクを集計するビューを作る:
```tasksnot donedue in the next 7 dayssort by due
「“`」で囲まれた部分はコードブロックと言って、特別な機能を持った領域です。ここに書いたルールに基づいて、タスクが自動的に集計されます。
これを使えば、今日やることを Daily Note に書いて、週次ノートでタスク一覧を見る…という流れが作れます。これはすごく便利です!
とはいえ、最初からすべての機能を使おうとすると混乱するので、まずは「チェックボックスをクリックして完了・未完了を切り替える」だけで十分です。
シンプルに始めましょう。
4️⃣ Dataview でダッシュボード化
少し慣れてきたら、「Dataview」というプラグインを導入すると、ノートの情報を自動的に集計できるようになります。
これは「情報の整理」を次のレベルに引き上げてくれます。
Dataview は、言ってみれば「Obsidian 用の Excel」みたいなものです。
ノートの情報を表形式で表示したり、計算したりできます。
- 「Dataview」をインストール→有効化
- 「Dashboard.md」という新しいノートを作り、以下をコピペ:
```dataviewTABLE file.mtime as "更新日", statusFROM "Projects"WHERE status != "done"SORT file.mtime desc
これだけで「プロジェクトフォルダにある、ステータスが完了でないノートを、最終更新日順に表示する」という表ができます。
すごいですよね。
最初は「コピー&ペーストでとりあえず動かしてみる」のがおすすめです。
慣れてきたら、少しずつ自分好みにカスタマイズしていけば OK です。
5️⃣ Templater でテンプレート自動化
さらに便利にするなら、「Templater」プラグインを導入しましょう。
これを使うと、さっき作ったテンプレートがより強力になります。
Templater は「テンプレートエンジン」と呼ばれるもので、日付やファイル名などの情報を自動的に入れ込んでくれます。
- 「Templater」をインストール→有効化
- 設定 → Templater で:
- Template folder に「Templates/」を指定
- さっき作った Templates/daily.md を Templater 形式に書き換え:
<%* tp.file.move("Daily/" + tp.date.now("YYYY-MM-DD") ) %>---type: dailytags: [daily]date: <% tp.date.now("YYYY-MM-DD") %>---# <% tp.date.now("YYYY-MM-DD ddd") %> 🚀## ✅ 今日やること- [ ] ## 📝 メモ
- ⌘/Ctrl+P → 「Templater: Open insert template modal」を選択 → daily を選ぶと、ファイル名も中身も自動生成されます
これにより、テンプレートから新しいノートを作ると、自動的に今日の日付が入り、さらに適切なフォルダに保存されます。便利ですね!
6️⃣ Git でバックアップ&多端末同期
最後に、データの安全を確保するために「Git」を使ったバックアップ方法を紹介します。
Git は「バージョン管理システム」と呼ばれるもので、ファイルの変更履歴を記録してくれます。これを使えば、万が一の時に過去の状態に戻せるだけでなく、複数のデバイス間で同期することもできます。
「Git」という言葉を初めて聞いた人は、「プログラムの履歴を管理するシステム」くらいの認識で OK です。少し難しいですが、一度設定すれば自動で動いてくれます。
- 「Obsidian Git」をインストール→有効化
- 設定 → Obsidian Git で:
- Vault backup interval (min): 60(1 時間ごとに自動バックアップ)
- Auto pull: ON(起動時に自動で最新状態を取得)
- GitHub にアカウントを作り、リポジトリ(Private 推奨)を作成し、Personal Access Token(repo 権限)を発行
- コマンドプロンプトやターミナルで Vault フォルダへ移動し、以下のコマンドを実行:
git initgit remote add origin https://<TOKEN>@github.com/username/myvault.gitgit add .git commit -m "Initial commit"git push -u origin main
- Obsidian 画面右下に↑↓の Git アイコンが出るので、クリックするだけで push/pull 可能に
- スマホでも同じ手順でプラグインを有効化し、PAT を設定すれば同期できます
この部分は正直、IT に詳しくない人には少し難しいかもしれません。
でも、一度設定してしまえば「クリック一発でバックアップ完了」という状態になります。
とはいえ、最初から Git を使う必要はありません。
まずは基本的な使い方に慣れてから、必要に応じて挑戦してみてください。
🔄 月 1 回のメンテナンス
Obsidian を快適に使い続けるには、たまにメンテナンスが必要です。
- 月に一度くらい、設定 → Community plugins → Check for updates で更新確認
- Dataview など重要なプラグインは更新内容を確認してから更新
- Dashboard.md に以下を追加して、使っていないプラグインを見つける:
```dataviewTABLE added as "Added", lastUpdatedFROM "" WHERE plugin AND date(lastUpdated) < date(today) - dur(60 days)
これで 60 日間使っていないプラグインがリスト表示されるので、不要なものは無効化できます。
プラグインは便利ですが、入れすぎると Obsidian が重くなることもあるので、定期的な見直しが大切です。
🎯 まとめ&次の一歩
ここまでの流れをおさらいしましょう:
- ステップ 2 までで「毎日書く」サイクルが回ります
- ステップ 3〜4 で「タスクと情報を一元化」できます
- ステップ 5〜6 で「自動化&安全性」を確保できます
Obsidian は奥が深いアプリですが、最初から完璧を目指す必要はありません。
まずは Calendar で日記を書き、Tasks でやることリストを管理するところから始めてみてください。
「こんなに覚えられない!」と思った人も大丈夫。
最初はステップ 0 と 1 だけやってみて、慣れてきたら少しずつ機能を追加していくのがベストです。
Obsidian の良いところは「必要な機能だけ使える」ことです。
無理して全機能を使う必要はないんです。
自分のペースで少しずつ試してみてください。
きっと数日で「なくてはならない道具」になりますよ。
というわけで、今日は「Obsidian ビギナーズガイド」をお届けしました。
Obsidian を始めてみたい方の参考になれば嬉しいです!
最後に図解まとめを置いておきますね。
高校生でも分かる!Obsidian ビギナーズガイド 🚀
あなたの「第二の脳」を作るための最短ルート