先日発表されたゴルフトゥーランの新モデルで、インフォテインメントシステムが常時オンライン接続され、WeConnect機能が全グレードで利用可能となる、というニュースがありました。
簡単な内容の整理と、現行のゴルフトゥーラン(MY2016、MY2018)のコネクティビティサービス対応状況、使い勝手についてまとめました。
国内でフォルクスワーゲンが提供しているコネクティビティサービス
2021年現在、フォルクスワーゲンが日本国内で提供しているコネクティビティサービス(コネクテッドサービス)は以下の2通りになるかと思います。
- Car-Net Guide & Inform(MY2016、MY2018)
- We Connect(MY2021)
※海外では緊急通報等に対応した、Car-Net Security & Serviceというのもあるのですが、日本国内では提供されていないようです。
Car-Net Guide & Informの内容
Car-Net Guide & Informで何ができるかというと、下記のような内容になります。
機能 | サービスパッケージ |
---|---|
オンラインVICS交通情報 | Guide & Inform Plus |
オンライン目的地インポート | Guide & Inform Plus |
オンライン施設検索 | Guide & Inform Plus |
駐車場 | Guide & Inform Plus |
ガソリンスタンド | Guide & Inform Plus |
充電ステーション (電気自動車とプラグインハイブリッド車で利用可能) | Guide & Inform Plus |
ビークルヘルスレポート | Guide & Inform Plus |
ニュース | Guide & Inform Plus |
天気 | Guide & Inform Plus |
オンライン施設検索(音声) | Guide & Inform Plus |
オンラインGracenote | Guide & Inform Plus |
We Connectの内容
We Connectのサービスパッケージの内容最新情報はメーカーのサイトに記載があります。
そのほか、レスポンスの記事では体験した内容が紹介されています。
あとは、8speedのブログにも記事がありました。
サービスパッケージが、We ConnectとWe Connect Plusの2つに分かれています。どちらも初回は無料のようです。
We Connect | We Connect Plus | |
無料の初回有効期間 | 10年 | 3年 |
1年延長 2年延長 | 料金未定 | 料金未定 |
機能 | サービスパッケージ |
---|---|
ブレークダウン・コール | We Connect |
車両情報 | We Connect |
ドア&ライト | We Connect |
ビークルヘルスレポート | We Connect |
ドライビングデータ | We Connect |
駐車位置 | We Connect |
サービススケジューリング | We Connect |
エリアアラート | We Connect Plus |
スピードアラート | We Connect Plus |
オンライン盗難防止アラーム | We Connect Plus |
ロック&アンロック | We Connect Plus |
出発時間 (電気自動車および電気ハイブリッド自動車のみ) | We Connect Plus |
エアコン (電気自動車および電気ハイブリッド自動車のみ) | We Connect Plus |
リモート充電 (電気自動車および電気ハイブリッド自動車のみ) | We Connect Plus |
モデルイヤー(MY)の確認方法
ちなみに、今回、情報を調べている中で分かったのですが、欧州車のモデルイヤー(MY)の確認方法は以下の通りです。
- 17桁のVINコードの左から10桁目の記号を確認する
- 各記号とMYの対応関係は下表の通り。
(数字と紛らわしい3文字(I、O、Q)は使用しない)
10桁目の文字 | モデルイヤー(MY) | 10桁目の文字 | モデルイヤー(MY) | 10桁目の文字 | モデルイヤー(MY) |
---|---|---|---|---|---|
A | 1980 | Y | 2000 | M | 2021 |
B | 1981 | 1 | 2001 | N | 2022 |
C | 1982 | 2 | 2002 | P | 2023 |
D | 1983 | 3 | 2003 | R | 2024 |
E | 1984 | 4 | 2004 | ||
F | 1985 | 5 | 2005 | ||
G | 1986 | 6 | 2006 | ||
H | 1987 | 7 | 2007 | ||
J | 1988 | 8 | 2008 | ||
K | 1989 | 9 | 2009 | ||
L | 1990 | A | 2010 | ||
M | 1991 | B | 2011 | ||
N | 1992 | C | 2012 | ||
P | 1993 | D | 2013 | ||
R | 1994 | E | 2014 | ||
S | 1995 | F | 2015 | ||
T | 1996 | G | 2016 | ||
V | 1997 | H | 2017 | ||
W | 1998 | J | 2018 | ||
X | 1999 | K | 2019 |
VINコードは車両の助手席側フロントウィンドウや車検証などで確認可能です。
下の画像は私のトゥーランの例ですが、左から10桁目が「J」なので、「MY2018」となります。
車検証の初年度は平成30年(2018年)2月なのですが、工場出荷時期はおそらく2017年末ころになるかと思います。
新しいMYの出荷は、VWの場合は秋ぐらいかららしいので、私のトゥーランの場合、2017年末に出荷されていても、MY2016ではなく、MY2018となっているようです。
トゥーランの場合、今のところMYは2016、2018、2021の3つのようなので、車検証の初年度登録の年とMYが必ずしも一致するわけではないんですねー。
コネクティビティサービスの対応状況確認方法
自分の乗っているゴルフトゥーランRライン(MY2018)の対応状況や、後付けはどうなのかなと、ググったところ、海外向けのVWサイトで対応状況がチェックツールがありました。
このツールで車種とMY、ナビゲーションシステム、緊急通報システムの対応状況を入力すると、どのコネクティビティサービスが利用可能か、確認可能です。
私のトゥーランの場合、Car-Net Guide&Informが利用可能と表示されました。
Car-Net有効期限
初回のCar-Netの有効期限は3年間となっています。私の車両は、初年度登録が2018年2月で、2021年3月末で有効期限が切れていました。(おそらく、前オーナーが登録したのが3月と思われる)
Car-Netの有効期限が切れると、Discover ProでCar-Net選択時に「ライセンスが無効です。」と表示されます。
スマホからWe Conncetアプリの「契約データ」をクリックするか、こちらのWe Connectショップサイトからライセンスを購入できます。myVolkswagen IDを入力してログインしてください。
ちなみに、価格は9,900円~となっています。
1年延長 | 9,900円(税抜き) |
2年延長 | 15,900円(税抜き) |
Car-Netの使い勝手
私の場合、これまでCar-Netで利用したことがある機能は、
- オンライン目的地インポート機能
- オンラインGracenote機能
の2つだけでした。
オンライン目的地インポート機能は、スマホのCar-Netアプリ(今はWe Connectアプリ)で事前に地図アイコンから目的地を検索しておいて、車両に送信することができる機能です。
車両ナビの目的地として指定するには、さらにDiscover Pro側でもインポートする必要があります。その際、スマホでテザリングして、Discover Proを無線LAN接続して、オンライン目的地をインポート、という操作を行う手間がありました。
正直、Discover ProのAppConnect機能でスマホを接続して、GoogleマップやYahooナビなど、スマホのナビ機能を使った方が手間が少ないかもしれません。
オンラインGracenote機能は、Discover ProにCDを取り込む際に、CDのタイトル情報などをオンライン上のGracenoteからでインポートできる機能です。これも、CD取り込み時に、Discover Proが無線LAN接続されていないと利用できないので、ちょっと不便な機能です。オンライン接続が利用できないと、不明なアーティストというような表示になります。
最近、CDをレンタル・購入してカーナビに取り込む機会がめっきりなくなってしまったのと、普段のドライブではAlexa Autoでamazon musicを利用することが多いので、私の場合は、利用できなくてもすぐには困らない機能です。
ということで、価格と機能を天秤にかけて、Car-Netサービス延長は今回は見送ることにしました。年間1000円くらいなら、延長したかったのですが。。。
まとめ
トゥーランのコネクテッドサービスは、MY2018トゥーランまでは、スマホでテザリングしないと利用できない手間があり、正直、使いづらい機能でした。しかし、Web上の各種記事を見るとMY2021から利用可能となった、We Connectでは通信機能も内蔵されており、動作もスムーズになっているそうなので、使い勝手が向上しているようです。
最新のWe Connectを後付けできないか、いろいろ調べてみましたが、メーカー側オンラインサービスでも車両情報を管理しているので、仮にWe Connectに対応したDiscover Proを後付けできたとしても、それだけで簡単に利用可能というわけにはいかないみたいでした。結局、最新のWe Conncectを利用するには、車を乗り換えるしかないみたいです。