こんにちは!
今日は、子どもが3人いる家族の車選びについて書きたいと思います。
「3人目が生まれたら、もう今の車じゃチャイルドシート入らないよね…」って悩んでいる方、結構多いんじゃないでしょうか。
車屋さんに行くと「ミニバンなら大丈夫ですよ!」って言われるけど、本当にそうなのか、ちょっと不安になりますよね。
実は、車選びで一番大事なのは「広さ」じゃないんです。
今回は、最新の安全基準から考える本当に安全な「チャイルドシートを3台設置可能な車」について、じっくりお話ししたいと思います。
- ISOFIX対応チャイルドシートが3台以上取り付けられる車種は限られる
- 3列目もISOFIX対応だとシートアレンジのパターンが増える
- 同じ価格帯の国産車と輸入車を比較検討するのもおすすめ
私は、7人乗りの輸入車(ゴルフトゥーラン)にISOFIXのチャイルドシートを2個取り付けています。
以前は5人乗りの車(ゴルフGTI)でしたが、チャイルドシートを1台でも取り付けると、残りの席には3人しか乗れなくなり、自分の両親を乗せたい時に不便だなーと思ってました。
その時の悩みから、7人乗りの車とチャイルドシートの関係を調査しましたので、紹介します。
アルファードの3列目シートに取り付け可能なチャイルドシートはこちらにまとめました。
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2025年最新!チャイルドシート安全基準の完全ガイド
R129規格への完全移行とその影響
みなさん、チャイルドシートの安全基準が大きく変わったの、ご存知でしたか?
2023年9月から、従来のR44という規格の製品は新規生産できなくなりました。
今はR129(i-Size)という新しい規格に完全移行しているんです。
「え、でも今使ってるチャイルドシート、まだ使えるよね?」
はい、もちろん使えます!
ただ、これから新しく買うなら、絶対にR129対応のものを選んだ方がいいです。
なぜかというと、この新規格では「側面衝突試験」が追加されたからなんです。
実は交通事故の約3分の1は側面からの衝突だそうです。
怖いですよね。
従来のR44では前後の衝突しか試験していませんでした。
でもR129では、横からぶつかった時の安全性もちゃんとチェックしているんです。
さらに、基準の変更です。
R44では「体重9kg以上なら前向きOK」だったのが、R129では「15ヶ月まで後向き必須」になりました。
これ、結構大きな変更です。
1歳過ぎても後向きって、ちょっと窮屈そうに見えるかもしれません。
でも、後向きなら背中全体で衝撃を受け止められるので、ずっと安全なんです。
このあたりのISOFIXやR44/R129基準の違いについてはこちらに解説記事を書きましたので、気になる方は読んでみて下さいね。
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3列目シートの安全性評価
ここで、ちょっと衝撃的な話をします。
「ミニバンの3列目って、実は安全性の評価対象外」なんです。
JNCAPという日本の安全性評価では、2列目までしか評価していません。
つまり、3列目の安全性は「よくわからない」というのが現状です。
「えっ、じゃあ3列目に子ども乗せちゃダメなの?」
そんなことはないんですが、知っておいてほしいことがあります。
交通事故で一番多いのは追突事故と言われています。
そして3列目シートって、後ろのクラッシャブルゾーン(潰れて衝撃を吸収する部分)がとても狭いんです。
一部の車種、例えば、ボルボのXC90なんかは「身長170cmまでなら、どの席でも安全性に差はない」と公表していますが、これは、さすが安全にこだわるボルボがなせる技、ということかもしれないです。
一般的に、3列目より2列目の方が安全というのが現実であることは、頭の片隅に置いておいて下さいね。
ISOFIX対応チャイルドシートは何個つけられる?取り付け位置と台数について国産車vs輸入車 安全性徹底比較
ISOFIX対応状況の違い
さて、ここからが本題です。
日本車と欧州車、チャイルドシートの取り付けに関して決定的な違いがあるんです。
まず日本車は、「2列目の左右2箇所のみISOFIX対応」が標準です。
中央席、3列目は確認できた範囲では、ISOFIX対応は存在せず、シートベルト固定のみです。
一方、欧州車はどうでしょう。
ドイツ車のフォルクスワーゲン トゥーランやシャランは、5箇所もISOFIXがあります。
2列目に3つ、3列目に2つです。
つまり、5台のチャイルドシートをISOFIXで固定できるんです。(3列目に乗り降りすることを考えると、5台搭載は現実的ではないですが・・・)
「でも、ISOFIXってそんなに大事?」
はい、めちゃくちゃ大事です。
実は、シートベルト固定って、実は約半数が間違った取り付けをしているというデータがあります。
でも、ISOFIXなら、カチッとはめて、正しく取り付けられたか確認できるインジケーターもついていて、安心です。
衝突安全性能の比較
もう一つ、日本と欧州の大きな違いがあります。
それは「子どもの安全をどれだけ重視しているか」です。
Euro NCAPという欧州の安全性評価では、「Child Occupant(子ども乗員保護)」という独立した評価項目があります。
実際にチャイルドシートを載せて衝突試験をするんです。
日本のJNCAPも頑張っていますが、今のところ、欧州の方がより厳格です。
その結果、欧州車は設計段階から「チャイルドシート3台載せること」を想定している車が多いんです。アウディQ7なんて、ISOFIX対応の2列目の3席それぞれが独立して前後・角度調整できるみたいです!
国産車のISOFIX対応状況
記事の執筆時点の国産車のISOFIXチャイルドシートの対応状況を調査しました。
結論から言うと、7人乗りの国産車のISOFIX対応チャイルドシート対応状況は
- ISOFIX対応チャイルドシートは最大2台まで
- 2列目は2個取り付け可能
- 3列目シートには取り付け不可
- 2列目が3人がけの場合、中央の席は取り付け不可能
という状況です。
具体的には次の通りです。
メーカー | 車種 | 取り付け可能なISOFIXチャイルドシート台数 1列目/2列目/3列目 | 確認したURL |
トヨタ | シエンタ | 0/2/0 | 確認したURL |
トヨタ | ヴォクシー、ノア、エクスファイア | 0/2/0 | 確認したURL |
トヨタ | アルファード、ヴェルファイア | 0/2/0 | 確認したURL |
トヨタ | ランドクルーザー | 0/2/0 | 確認したURL |
レクサス | RX450hL | 0/2/0 | 確認したURL |
ホンダ | フリード | 0/2/0 | 確認したURL |
ホンダ | ステップワゴン | 0/2/0 | 確認したURL |
ホンダ | オデッセイ | 0/2/0 | 確認したURL |
ホンダ | CR-V | 0/2/0 | 確認したURL |
日産 | セレナ | 0/2/0 | 確認したURL |
日産 | エルグランド | 0/2/0 | 確認したURL |
日産 | NV200 | 0/2/0 | 確認したURL |
日産 | エクストレイル | 0/2/0 | 確認したURL |
三菱 | デリカD:5 | 0/2/0 | 確認したURL |
マツダ | CX-8 | 0/2/0 | 確認したURL |
スバル | エクシーガ | 0/2/0 | 確認したURL |
ISOFIXではない、シートベルト固定タイプのチャイルドシートであれば、助手席や3列目にも取り付け可能な場合があります。
国産車でチャイルドシートを3個以上取り付けたいと考えている方は、ISOFIX以外のチャイルドシートを検討する必要がありそうです。
輸入車の場合
一方、輸入車だとフォルクスワーゲン車のように、7人乗りで最大5台搭載可能(現実的に3列目に乗り降りできるかは別として)だったり、2列目に3台搭載できる車種も存在します。
表にまとめると次の通りです。
メーカー | 車種 | 取り付け可能なISOFIXチャイルドシート台数 1列目/2列目/3列目 | 確認したURL |
フォルクスワーゲン | ゴルフトゥーラン | 0/3/2 | 確認したURL |
フォルクスワーゲン | シャラン | 0/3/2 | 確認したURL |
BMW | X5 | 0/2/0 | 確認したURL |
BMW | 2 グランツアラー | 0/2/0 | 確認したURL |
メルセデス・ベンツ | GLS | 0/2/0 | 確認したURL |
アウディ | Q7 | 0/3/2 | 確認したURL |
プジョー | 5008 | 0/3/0 | 確認したURL |
シトロエン | グランド C4 スペースツアラー | 0/3/0 | 確認したURL |
ボルボ | XC90 | 0/2/0 | 確認したURL |
国産車と違い、3個以上のISOFIXチャイルドシートに対応しているメーカーがいくつかあります。
現時点で、アメリカ車を調査できていませんので、今後ご紹介したいと思います。
車の活用シーンが増える!3列目を活用した4つの設置パターン
夫婦2人、子供2人の4人家族を例に、3列シートの7人乗りの車を購入した場合の、お勧めのISOFIXチャイルドシートの設置パターンを4つご紹介します。(1列目:2人、2列目:3人、3列目:2人の7人乗りを想定)
パターン1:2列目にチャイルドシート2個設置その1
左側 | 中央 | 右側 | |
1列目 | ママ | — | ドライバー:パパ |
2列目 | 子供 | 空き | 子供 |
3列目 (ラゲッジスペース) | — | — | — |
国産車だと、ほぼ、このパターンしかないですね。(ISOFIX以外のチャイルドシートであれば3列目にも設置可能な場合があります)
このパターンの場合、チャイルドシートを取り付けたままだとおそらく3列目に乗り降りできないので、3列目はラゲッジスペースになります。
5人乗りのコンパクトカーと同じ配列のため、子供が小さいうちは7人乗りの車のメリットが活かしにくいですね。
パターン2:2列目にチャイルドシート2個設置その2
左側 | 中央 | 右側 | |
1列目 | 空き | — | ドライバー:パパ |
2列目 | ママ | 子供 | 子供 |
3列目 (ラゲッジスペース) | — | — | — |
我が家はゴルフトゥーランでこのパターンを採用しています。
2人目の子供がまだ小さいため、移動中の子供の様子が心配でこのパターンにしています。
高速道路を走行中だったり、すぐに停車できない状況でも、ママが子供の様子を確認できます。
オムツを替えるタイミングやミルクのタイミングなどをつかみやすいかなと思ってます。
あいている助手席は、買い物の荷物を乗せたり、おばあちゃんを乗せて5人でドライブに行ったり、日常的に使いやすい配置です。
3列目はそのままラゲッジスペースとして利用できるので、キャンプにも行けます。
パターン3:3列目にチャイルドシートを2個設置
左側 | 中央 | 右側 | |
1列目 | ママ | — | ドライバー:パパ |
2列目 | おばあちゃん | 空き | おじいちゃん |
3列目 | 子供 | — | 子供 |
実家に帰省中にご両親とみんなでどこかに出かけよう、というときはこのパターンか、次のパターンになるかと思います。
最初に3列目にチャイルドシートを設置するまでがちょっと大変そうですが、2列目は大人が広く使えるので快適そうです。
もし、ご両親が高齢で3列目に乗るのは大変そうという場合、このパターンが良さそうですね。
パターン4:2列目、3列目にチャイルドシートを1個ずつ設置
左側 | 中央 | 右側 | |
1列目 | おじいちゃん | — | ドライバー:パパ |
2列目 | おばあちゃん | 空き | 子供 |
3列目 | ママ | — | 子供 |
実家に帰省中にご両親とみんなでどこかに出かけよう、というときの2個目のパターン。
2人目の子供がまだ小さくて、ママ(あるいはパパ)が面倒を見る必要がある場合は、このパターンが良さそうです。
パターン3、4はまだ我が家のトゥーランで試したことがないパターンなので、使い勝手がわかったらまたご紹介したいと思います。
3列目もISOFIX対応の7人乗りはこの車!
国産車だと、3列目はISOFIX対応チャイルドシートを取り付けできないタイプがほとんどで、取り付け可能台数も2台に限られています。ISOFIX対応チャイルドシートを3台以上取り付け可能な車種は非常に少ないようです。
ISOFIX以外のチャイルドシートであれば3列目にも設置可能な場合があります
チャイルドシートをISOFIX方式にしたいと考えていて、子供が3人以上いるご家庭の場合、選択肢は輸入車に限られてしまうようです。
前述の表2のように、2列目、3列目にISOFIX対応チャイルドシートを取り付けられる車で、国内で入手しやすい車種は以下になるかと思います。
- フォルクスワーゲン ゴルフトゥーラン
- フォルクスワーゲン シャラン
- アウディ Q7
- プジョー 5008
- シトロエン C4スペースツアラー
国産新車を狙っているなら中古輸入車を狙うのもありです
輸入車と聞くと、プレミアムな高級車のイメージを持たれる方もいるかと思いますが、スタンダードクラスの中古車であれば、国産新車価格と同じくらいの価格帯になってきますので、新車購入を検討している方は、中古輸入車も選択肢に加えてみることをお勧めします。
私も、最初はステップワゴンorフリードが最有力候補でしたが、最終的には中古のトゥーランにしました。次の記事が参考になるかと思います。
トゥーランの試乗記事はこちら
まとめ
以上、ISOFIX対応チャイルドシートを3台以上取り付け可能な車の解説でした。
- ISOFIX対応チャイルドシートを3台以上取り付けられる車種は少ない
- 3列目にもISOFIXチャイルドシートを取り付けられると、車の活用シーンが増える
- 同じ価格帯の国産新車と中古輸入車を比較検討するのもおすすめ
アルファードの3列目シートに取り付け可能なチャイルドシートはこちらにまとめました。
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あと、参考までに、長距離ドライブで、後部座席用にDVDプレーヤーを後付けするなら、こちらの製品が便利でした。
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また、このDVDプレーヤーをそのまま使うと、DVDプレーヤーのスピーカーの音声が車内にダダ漏れで、せっかくの車載スピーカーの音楽が聞きにく状態になります。そんな時は、DVDプレーヤにヘッドホンを繋いで、子供はヘッドホン、大人は車載スピーカー、というように音を分離すると、子供用DVDと大人用の車内BGMを同時に利用できるので、長距離ドライブの快適度が向上しますよ。
余談ですが、私は無線ヘッドホンを長時間使うと頭が痛くなることが多いので、多少なりとも電波の影響があるのかなと感じており、子供のヘッドホンは有線接続(3.5mmオーディオケーブル接続)で使わせています。
有線接続のヘッドホンは、子供に使わせるとケーブルが断線して使えなくなることが多いので、ケーブルを交換できるこちらのようなタイプがおすすめです。
(こちらのBelkinのヘッドホンは、Bloutoothも3.5mmオーディオケーブルも、両方使えるタイプでおすすめです)
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Belkinのヘッドホンは車内で使う以外に、変換アダプタ利用すればiPadでも使えます。(子供はほぼ毎日iPadで使ってます・・・)
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ヘッドホン接続用の3.5mmオーディオケーブルはこちらのAmazon Basicの製品が長さもちょうど良かったです。2本セットなので、1本故障しても交換できます。(我が家では、1年目で子供がコネクタ部分を曲げてしまい、交換しました)
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それでは、皆様のドライブが快適な時間になることをを願っております。
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